佃煮
一徳庵佃煮の歴史
小豆島の佃煮は、タケサングループ創業者・武部吉次が終戦直後の食糧難と統制下での醤油原料の入手難に対し、伝統の島醤油を生かして、保存・運搬にも適した「佃煮」づくりに着手したことから始まります。昭和20年(1945年)9月26日、小豆島産の芋の蔓(つる)を材料とした佃煮50貫余りを炊き、製品を「葉柄(ようへい)佃煮」と名付けて大阪に出荷し、大歓迎されました。
小豆島で初めての佃煮づくりの成功は、他の醤油生産者にも大きな影響を与え、島を挙げての佃煮づくりが始まりました。こうして、郷土への深い愛情と、類まれな先見の明により島の新しい産業を切り拓いた武部吉次は、「小豆島佃煮の父」と呼ばれるようになりました。
一徳庵佃煮の素材
昆布には道南高級3銘柄の最上級品を使用しています。
函館から室蘭にかけて採れる天然真昆布は、高級だし昆布や塩ふき昆布、オボロなどに使用される上級品の昆布です。「一徳庵」の佃煮で使用するのは、この真昆布のなかでも、さらに最高級品とされる白口元揃に限定しています。
また、「一徳庵」ののり佃煮に使用されるのは、「天然岩のり」「ひしお岩のり」には、磯の香りあふれる天然岩のり。「四万十川のり」では、しっかりとした食感が楽しめる日本最後の清流で採れた四万十川のりが主役です。
ちりめん佃煮は、瀬戸内海で採れた特上ちりめんを炊き上げます。
また貝の佃煮では、品質を吟味した、ふっくらとして身のやわらかい、あさり、はまぐり、しじみ、北海道産のほたて貝のラインナップをご用意しました。
理想の昆布佃煮へのこだわりから、「一徳庵」では、一度に煮る昆布は、一釜あたりたったの10kg程度の少量炊きです。素材へのこだわりから、味付けには、枕崎産の鰹節を使っただしに、「杉桶仕込醤油 一徳」と、砂糖とみりんなどでシンプルに炊き上げ、化学調味料、着色料、保存料などは一切使用していません。
さらに、最後の仕上げに、「一徳庵」の「醤もろみ」を匠の技で加えます。この「醤もろみ」は、味わいをいっそう深める、「一徳庵」ならではの究極の隠し味です。